今まで中小企業2社を経験してきて思ったことですが、ずっと長い間零細のままでない限りブラックとは限らないですね。
むしろまったりだった会社もありまして、新卒2年目で月24万近くもらえたり、年間休日が125日を超えていたりしましたから。
よく「中小はブラックだ」「中小企業は負け組」などというイメージがありますが、私が今まで経験した限り、少なくともドブラックな会社には行ったことがありません。
土日だろうと電話がかかって会社に来させたりとか一年中日付が変わるまで残業、といったこともなかったです。(むしろ、時間があるはずの大学時代の方が、休みの日に電話がかかってきたり授業で夜中の10時までやったことが多々ありました)
というよりそもそも目的はブラックな環境を避けることで、「大企業に入る」というのは手段の一つでしかないはずですから、「中小企業は全てブラック」という理由で選択肢を狭めるのは本末転倒かと思います。
私も、就活初期は大手やそのグループ企業しか受けないという謎の縛りを設けて、時間だけ無駄にしたこともありますから。
ということで今回は、今までの経験から、中小企業は皆ブラックとは限らない理由についてお話ししていきたいと思います。
中小企業はブラックばかりとは限らない理由
ブラックかどうかは業界や経営者に左右される
まずは、業界や経営者の人柄に左右されることですね。
利益率、または下請けかどうかによっても左右されますし、仮に大企業だったとしても経営者が労働者をロボットのようにこき使う人であれば、ブラックになるでしょう。
例えば、私は2社ともにコンサル企業で勤務していまして、無形商材(ここではコンサルティング)を扱うので利益率が高くなりやすいです。
原価をかけずに収入を生み出しているようなものですので、理論上は売り上げのほとんどが丸っと利益になりやすいです。
ですから待遇を良くしようとする余裕も生まれます。私の場合だと、特に給料が凄くてボーナスも5~6か月分出たことがありますし、もちろん休みの日も120日後半の会社もありました。
ただ、一応コンサルは労働集約型で、閑散期はともかく繁忙期なら忙しくなりやすいです。
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あとは経営者の人柄についてですが、例えば私の家族は製造業のパート社員ですが、とにかく社長が利益を独占しようとする人だと言っていました。
まず月給が正社員だろうとパートだろうと18万円くらいしかなく、ボーナスも1か月分程度しか出ないそうです。
しかも、正社員でも課長や部長になった人がおらず、社員を昇進させようとしていなかったそうです。
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一応、前述のように下請けで利益が少なくなりやすいというのも影響しているでしょうけれど、少なくとも社長の人柄的に従業員に還元しようとしないというのも、ブラック化に拍車をかけていると伺えます。
人間関係がフラット寄り
「【中小企業あるある】経験者がその実態について解説」でも解説していますが、私が勤めてきた中小企業は2社ともに人間関係がフラット寄りでした。
正確には、体育会系を緩くしたような感じですから、飲み会の謎のルールはありますし理不尽なおじさん社員も一部います。
ただ、学校の体育会系のようにガチガチかと言いますとそこまでではなくて、例えば上司の呼び方が「課長」「部長」ではなく「さん」付けです。
それから雑談の仕方に関しても、相手が上司だろうとまるで近所の人と話しているような感じでして、「そんなこと言わないでくださいよwww」といったような感じで話していましたね。
事実上、係長クラスの社員までなら、上司というよりはまるで“先輩”のような繋がりでしたし。
しかしながら、上下関係自体は全くないわけではなく、例えば飲み会になると特に顕著でした。
私の場合だと、飲み会が始まる前に支店長とか管理職のグラスに酒を注げと言われましたし、上司のグラスが空になったら注がないといけませんでした。
他にも、上司や先輩が部下や後輩に対して君付けすることもタメ口を使うことも普通にありますし、酷い場合だと「お前」と呼んでくることもありましたね。
ですからフラットといっても、みんな対等というよりは体育会系な雰囲気を弱めたような社風を想像していただければ分かりやすいでしょう。
零細でなければブラックとは限らない
中小と言っても、ある程度の従業員数や規模があれば、必ずしもブラックとは言えません。
純粋に、従業員数が多いと分業もしやすい上、売上も稼ぎやすくなるからです。
その理論で考えますと、逆に零細企業だと、一人当たりの負担も増えますし売上も小さいですから待遇を改善する余裕もありません。
例えば私の家族は製造業で働いていますが、社長の考えが良くないだけでなく、そもそも会社規模があまりにも小さいために、前述のように正社員だろうと前述のように待遇が良くないです。(というより、もはや買い叩きレベルです)
何しろ、家族の職場の事業所は、県外どころかその土地にしかありませんし。
一方、今まで私が働いてきた2社だと、規模的には色々な地域に進出していますし、売上もそれなりにありますので、待遇を良くしようと思えばできます。
ですから、あまりにも零細でなければ待遇についてはブラックとは限らないと思います。
なお、よく「中小企業はブラック」という意見やイメージもありますが、それは零細企業のことを指しているのではないかと思います。
とある記事で、「中小企業に入ったらブラックな目に遭った」という内容の記事が見つかりましたが、よく読んでみると、当時の職場がベンチャーだったり従業員数が数十人もいなかったりしていました。
(全部とは言いませんが)そりゃその会社がブラック化しても不思議ではありません。
そこそこの待遇の会社もある
前述と被るところもありますが、中小企業は中小企業でもそこそこの待遇の会社もありました。
私の会社だと、特に1社目の待遇がかなり良くて、まず年間休日が120日後半で、月給の総支給が高くてボーナスも5~6か月分出ました。
特に、休みの日が年間120日後半というのが大きくて、まず夏季休暇などの大型連休が1週間を超えていましたし、もちろん土日祝日休みです。
それとは別に有給休暇もありますから、むしろまったりし過ぎなくらいでした。(もっとも、休みが多いに越したことはありませんが)
しかも、1日の労働時間が9時17時のようなものでしたから、平日でさえ割と遊ぶことができました。
今の会社だと、休みがかなり減ってしまって1日の労働時間も8時間ですから、前の会社に戻りたいとすら思います。
ただ、給料に関しては、前の会社と同様にボーナスが5~6か月分も出ますので、収入面ではそこまで不満はないですし、そもそも中小企業で5~6か月分も支給してくれる会社なんて、そうそうないでしょう。
以上の事例のように、中小企業でもホワイト寄りな環境があるということが伺えます。
最後に:そもそもホワイト労働にありつくのが目的ではないか?
以上、中小企業が必ずしもブラックではない理由について解説しました。
冒頭でもお話ししましたが、そもそもホワイトな労働環境にありつくのが目的のはずなのに、大手ばかり行こうとするのは目的と手段が逆になっていると思います。
私も就活序盤は、給料はどうでもよくて、とにかく暇な会社に行きたかったので、家族から「大手ならまともな会社が多いよ!」とアドバイスされようものなら、鵜呑みにして有名企業や大企業に応募しようとしていたわけです。
「とにかく大手にさえ行けば俺は救われる!」という具合で。
ところが人気で倍率が高かったので、面接どころかインターンシップの段階で門前払いされたことすらありました。
今考えると、家族のアドバイスを鵜呑みにして、大手に行くこと自体を目的にしていた時期が無駄でした。
ということで、ホワイト企業に行きたいのであれば、断固として大手しか受けないなどという縛りプレイをせず中小企業にも目を向ければ選択肢は広がる上、その分内定が取れる可能性も上がります。
最後に一つヒントですが、仕事を探すときはできるだけ転職エージェントが良いです。
というのも、まず一つはホワイトな待遇の求人が集まりやすいからです。私も使ってみて分かったのですが、見るからにブラックな待遇の求人(例:年間休日が100日もない 等)を探す方が難しかったです。
どういうことかですが、そもそも民間の求人媒体であり求人を出すのに手数料がかかるので、逆に言えば手数料が払えるだけのしっかりした会社が集まりやすいです。
そしてもう一つですが、転職サポートが手厚い分、選考も通りやすくなりますし、転職活動が上手く行くかどうかの不安もなくなります。
これも私が使ってみて分かったことですが、まず今の経験やスキルを振り返ってみてどう対策すれば転職できそうかを細かくアドバイスしてくれましたし、応募書類の添削や面接対策もありまして、例えば今まで気づかなかった自分の悪い癖についても教えてくれました。
ということから、仕事を探すときはできれば転職エージェントを使った方が良いわけですね。
それでは、今回は以上となります。