これまで面接を受けてきて、「よし!何とか上手くやり過ごせたし、合格かも・・・!」と思いきや、後日お祈りメールが届いた、なんて出来事によく遭遇されてきたのではないでしょうか。
実は、こういう一見上手くいったような感じと言うのは、合格フラグとは限りません。
というのも、単に雰囲気を良くしているだけの可能性もあります。
応募者が第一印象に気を遣うのと同じで、企業側も通常は自社の印象を悪く見せたくないからです。
私がまさに上記のようなパターンを経験してきましたが、就活や転職活動をしていた当時は、一体どういうパターンが合格フラグか分からず途方に暮れたことがあります。
しかし、転職活動当時、開始してから数か月で内定が出たことで、ようやく真の合格フラグに巡り合えました。
そこで今回は、
・合格フラグに見えるけどそうとは限らないパターン
・真の合格フラグ
について解説していきたいと思います。
これらは合格フラグとは限らない
面接で褒められる
まずは、面接官に褒められることです。
これは勘違いしやすいでしょうし、私も「よっしゃ!自分のことを気に入ってくれたのかな!?」なんて思っていましたが、その期待はことごとく外れてしまいました。
実は、単におだてていて応募者の気分を良くしているだけという可能性が高いです。しかも、褒めている対象は実は大したことがないが、それでも褒めているように見せている、という場合もあります。
例えば私は、就活の面接で没頭したことについて聞かれた時、生活費を抑えたことをアピールしていたことがありますね。
あとは、力を入れていたことを聞かれた時でも、ゼミでおもちゃ同然のロボット人形を作っただけなのに、それを「ロボット工学が~」とか「ゼミの同級生と協力した」といったように、無理やり御社で役に立つとアピールしていたこともあります。
今振り返ると、自分でも恥ずかしくて見せられたものではない内容ですが、当時は本気でしゃべっていましたので、面接官も表面上は褒めているように見せかけて、内心「何だそれwww」と思っていたでしょう。
当然ながら、後日に不合格の通知が届いていました。
他にも評価ポイントを下げる要因はあったのでしょうけれど、少なくとも褒められたからと言って必ずしも応募者のことを気に入ったとは限らず、単に気分を良くしているだけの可能性も伺えます。
あわせて読みたい:面接で褒められるのに落ちることもある理由と本当の合格フラグ
会話が弾んでいる
2つ目は、会話が弾んでいることです。
これも勘違いしがちですが、前述と同様に面接官が単に応募者の気分を良くしているだけの可能性が高いです。
そもそも面接と言うのは、応募者に尋問に耐えさせるためではなく、コミュニケーション(ここでは言葉のキャッチボールを指します)するための場ですから、お互いの緊張をなくす目的で会話を弾ませることもあるでしょう。
例えば私の例ですが、お互いに趣味の話をしたり笑い合ったりすることもありました。
そして、当時は無知だったため「何!?これは、面接官と打ち解けあっている=気に入られているかも・・・」なんて謎の期待をしてしまいましたが、こういう面接でも不合格になる事は多々ありました。
あと、場合によっては打ち解けあった時ほど調子に乗ってしまいがちになり、それが不合格の原因になるのでかえって注意が必要です。
上手くやり過ごした(ような感じ)
3つ目は、上手くやり過ごした“ような感じがする”ことです。
これもやはり応募者に不快な思いをさせないためというのもありますが、応募者自身の主観的な感覚、ということもあり得ます。
要するに、応募者自身にとってスラスラ話せていると感じているから、上手くやり過ごせているように見えるという事もあり得ます。
そして、「スラスラ話せていると感じている」と書きましたが、実はそれは一方的に話している、という事も考えられます。
日常会話で自分の自慢話をする方が気分がよいのと同じで、面接でも一方的に自分の話をすると確かにすっきりするでしょう。
そこで、面接官も話を聞いているように見せているので、さらに気分が良くなると思います。
しかし、日常でも経験があったと思いますが、(話の内容によりますが)相手から一方的に話されるのはいい気分はしないはずです。
あるいは、一方的に話してしまうと、質問の意図から外れた回答をしてしまったり、知らずに途中で話を遮ったりすることもあるでしょう。
ですから、心の中で「この人は不合格にしよう。」と思うのも無理はありません。
以上から考えると、上手くやり過ごせた=合格フラグとは言えませんし、逆に“一方的に話しているから”スラスラ話せているように見える場合だと、危険信号とも言えます。
よく言われる“合格フラグ”
最後は、ネットや巷でよく言われる“合格フラグ”です。
例えば、
・最短入社日
・面接時間
・合否連絡の早さ
などですね。
ただ私の場合、最短入社日が聞かれても、面接時間が30分とそこそこ長くても、合否連絡が数日以内だったとしても、ことごとく不合格通知が来ましたので、個人的には合格フラグとは言えないです。
私の考えですが、やや表面的な判断基準のように思えますし、本質的な基準だとは言えません。
まず最短入社日に関しては、確かに応募者に早く入社してもらいたいという理由で聞くこともあるでしょうけれど、単に今後の採用活動の予定を組みたいから聞いたという事もあり得ます。
特に、採用活動と言うのは、他の応募者の選考状況も考慮しなければならないため、日時単位で正確に予定を組まなければならないと思います。
次の面接時間に関してですが、必ずしも話に興味があって深掘りしているとは限りませんし、会社説明や世間話などで時間が長引くこともあり得ます。
最後の合否連絡ですが、合否を決めるプロセスにも左右されます。
例えば社長が直接選考しているのであれば、合否判定も早くなりますが、採用担当→他の人事社員や役員といったように、決裁の段階が増えるとその分だけ時間がかかります。
以上のことから、表面的な事象だけでは合格かどうかなんて判定できません。
本当の合格フラグはこれ
企業側が誘い込んでくる
「じゃあ何が本当の合格フラグだよ!」という話もありますが、結論として下記ツイートのように企業側から入社するメリットをアピールして誘い込んでくることですね。
私も、こういう面接官の仕草に出会い、「これが本当の合格フラグか・・・!」と予想外な思いをしました。
「面接と言うのは企業側にとっても相手に悪い印象を与えてはいけない場」という話と関連しますが、面接は企業側にとっても自分をアピールする場でもあります。
ですから、ぜひ来てほしい応募者に対しては、
のように例えば「うちは休みやすいよ(だからうちに来い)」と主張する、という理屈です。
恋愛で置き換えてみると分かりやすいと思いますが、もし気になる異性がいたらどうするか?という話です。
いろいろな意見もあると思いますが、少なくとも手段の一つとしてであれば、「うちは金持ちだよ?」などと結婚するメリットを主張するでしょう。
そして当たり前ですが、応募者に入社してもらいたいのに不合格にするということは原則考えにくいです。
ですから、企業側が入社するメリットを語りだし、応募者に入ってほしそうな言動を見せた場合、合格フラグの可能性が高いです。
ちなみに私の場合も、内定を得られた会社の面接では、当時は面接官がしきりに
・「うちの会社は休みが取りやすいよ」
・「確かに忙しい仕事もあるけど、それが終わると休み放題だから」
などとアピールしていました。
最後に
ということで、長々とお話ししてきましたが、簡潔に申し上げますと「企業側が応募者を欲しない限り、それは偽物の合格フラグ」ということです。
「なあんだ、そんなの当たり前じゃんww」という意見が聞こえそうですが、逆に言えば本質と言えます。
ですから、応募者側にとって何となく上手くやり過ごしたように見えるだけではNGです。
何度もお話ししてきましたが、企業側だって、通常は自社の「第一印象」を悪くしたくないですから、褒めたり(=おだてたり)会話を弾ませたりと、応募者の気分を良くしようとするわけです。
となると、仮に知らずにとんちんかんな回答をしてしまった場合、気づくことなくそのまま回答を続けてしまう恐れもあります。
ところがもし企業側にとって気分が良くなった場合、(全部とは言いませんが)大半はこっちのものです。
極端な話「一目惚れ」状態ですので、大半の場合、入社して欲しい応募者を落としたいとは思わないでしょう。
したがって、自分自身にとっての気持ち(あるいは表面的な事象)ではなく、相手が入社して欲しいと感じているかどうかに気を向けることが大事です。
そうすることで、偽物の合格フラグに引っかかりにくくなりますから。
ということで、今回は以上となります。