転職する以上、時間もかかりますしリスクまで負うため、失敗はできるだけ避けたいところです。
就活とは違って、ただでさえ限られている有給を使わなければなりませんし、新卒ブランドも使うことができません。
そこで、少しでもリスクを低減できればと思い、今回は短期離職の経験のある私が、過去に失敗したこと、および失敗しないために気を付けてほしいことについて解説していきたいと思います。
結論から申し上げますと、私の場合は焦って入社してしまったのが一番大きかったです。
後ほどお話ししますが、
・待遇をガン無視してしまう
・嫌な環境だろうと妥協してしまう
恐れがあるわけですね。
正確には、今の転職先はそんなにブラックでもありませんし、割と普通だと感じています。ただ、後悔している点も少しはありましたので詳しく紹介したいと思います。
転職の失敗談はこちら
勢いで内定承諾
何よりも大きかったのが、焦って内定承諾してしまったことでしたね。
特に、就活時代も含めて面接に落ちまくってきたのもあり、逆に1回でも合格すればその分極度に浮かれてしまったのが主原因でした。
具体的には、
・年間休日が120日を下回っているにもかかわらず、ガン無視
・ほとんど、過去の経験等が生かせるかどうかのみ重視
・周りに工事車両がよく通っていて騒音が酷そうにもかかわらず、ガン無視
といった失敗です。
こういう働き方・待遇というと、甘えあるいはちょっとくらい妥協しよう、なんて考えることもあるかもしれませんが意外と無視できませんでしたし、特に年間休日が少ないと有給がカツカツになります。
↓あわせて読みたい↓
【転職・就活】年間休日120日未満は少なすぎ・・・1日でも下回るとこうなる
騒音が酷くてうるさい職場には行くな!見学の段階で少しでも音が気になった時点でヤバい件。
以上の話のように、面接に落ちまくっているほど、内定が一回でも出ると、待遇がダメだったとしてもほとんど気にならなくなってしまうため、何も考えず即日で決断しないなど、特に注意が必要です。
もちろん、一回でも内定を得て自信をつけるのは大事ですが、今回の場合のようにそういう自信のレベルを超えて、不安な条件すら無視してしまう状態になってしまうのは問題です。
資格やスキルなしで未経験業界を選ぶ
次は、資格やスキルもないのに未経験業界に入ろうとしていたことです。
よく考えてみますと、下記記事でも詳しく解説していますが、就活と違って転職は即戦力、「何ができるか」が重視されます。
あわせて読みたい:【初めての転職】転職の面接はどんな感じ?知らないとマズい点も!
実は、転職活動当時はIT/WEB業界が一番入りたかった業界でした。
もちろん、経験が活かせる建設関連の業界も狙っていましたが、やはりIT/WEB業界≧建設関連業界、という具合でした。
ただ、IT/WEB業界については、当然ながら未経験でしたし、今振り返ってみるとHP制作の練習やブログ・SNSすら全くやっていなかったせいか、まず転職エージェントに登録しても求人がほとんど紹介されませんでしたし、求人に応募しても実務経験が必須だったり書類選考の段階で落とされたりしました。
あわせて読みたい:今20代かつ未経験で新しい業界に行く際にやって欲しい事
また建設関連業界についても、過去に働いた経験はあったのでIT/WEB業界よりは苦労しませんでしたが、それでもその資格が必須な求人が大半でしたし、少なくとも資格保有が推奨であるものも多かったです。
特に、建設関連業界はその資格を持っている人を設置することが義務の場合が多いですし、そういう点では、資格取得をバカにして取ろうとしなかったことを後悔しています。
一応、資格なしでブラックではない建設コンサルの会社に入社できていますが、せめて技術士補があれば、もっとぬくぬくホワイト企業に入れただろうなと思う次第です。
ただ、建設関連業界に限らず、資格を取るのはあくまで手段の一つであり、資格というよりアピールできるスキルが重要です。
しかし、いずれにしても就活とは根本が違っていて、転職は能力が重視されるという視点が抜けていましたので、後述の反省点の項目のように、未経験業界でも勉強が必要だと身をもって感じました。
単に数で勝負
また、単に数撃ちゃ当たる作戦で臨んでしまったことです。
前述の通り、転職は就活と違って量よりも質・即戦力が重視される印象です。
そもそも転職だと、就活のように時間に余裕がない上、何らかの業務経験がある前提で採用活動が行われています。
ところが当時は、未経験の仕事だろうと就活のようにたくさん面接に受ければどれかは合格するだろうと勘違いしていました。
その結果、資格取得・未経験業界に関連する勉強といった、根本の部分の対策を怠ってしまい、ひたすら面接の数でのみ勝負をしたことで、芳しい結果が得られませんでした。
転職エージェントに「やりたいことがない」と伝えてしまう
最後は、転職エージェントに「やりたいことがない」と伝えてしまったことです。
そもそも転職する目的は、美術品・特注品のように働き方を望むかたちに近づけることだと思います。
そもそも、やりたいことを見つけるのは自分自身だと思います。
ただ、当時はいまいちその「やりたいこと」を決めることができず、転職エージェントの面談でそのように伝えてしまったことで、まず大学時代など過去まで遡って、嬉しかったことの振り返りまでしましたし、本来は求人の希望条件を話し合うところ、過去を振り返る分だけ時間をムダにしてしまいました。
また、求人が紹介されても、どれも自分にとって微妙な仕事だと感じましたし、やりたいことを決められなかった弊害でしょう。
なお、やりたいことを見つけられずに転職活動を進めてしまうデメリットについては、下記記事でも詳しく解説しております。
あわせて読みたい:転職の際に「なんでもいい」がNGだと思う理由3選と対策
転職の失敗リスクを下げるためのポイント
「これだけは譲れない」をバチっと決める
まずは、転職で譲れない事項をバチっと決めることです。
それも、できるだけ少数に絞り込みます。
そもそも、やりたい仕事自体があやふやな状態で転職活動をしてしまうためです。
また、やりたい仕事があやふやな状態ですと、転職後のミスマッチの恐れもあります。
ただ正確には、当初は
・成果に応じて給与などの評価が反映されたい
あるいは
・裁量労働制のような柔軟な働き方がしたい
といったように、目的自体は持つことができました。
ところが、紹介された求人やネットの転職関連の情報を見ていくうちに、これらの目的の優先度のようなものがゴロゴロ入れ替わってしまい、前述のようにやりたいことがいまいち見つからない状態で転職活動をしてしまいました。
以上の事例ですと、どちらかというとすべて満たそうとしていましたので、「これだけは譲れない」という項目をできるだけ少なく設定し、コロコロ変えないことが重要です。
ただ、「○○業界のXX職で働きたい」のみですと、実際に働かなければ分からないでしょうから、年間休日・ワークライフバランスなど、入社しなくても分かる「働き方」の面を中心に選んだほうがよいでしょう。
あわせて読みたい:仕事選びに失敗しないために、働き方も遠慮せず重視すべき理由
私も建設コンサルの技術職で働いていますが、入社前までは「研究者の延長で、土木分野の研究開発をしているのかな?」と想定していましたが、実際に働いてみると(大まかですが)まるでフリーランスのように、その成果物を完成させて納品するという仕事だと分かり、予想外に感じたことがあります。
転職先を妥協すると後悔する
次は、妥協しないことです。
なぜなら私が、妥協してしまったことで痛い目に遭ったからです。
なんとなく「ん?」と感じるところがあれば、私の経験則ですが本当に無視できません。
特に、面接で受かるとあまりの嬉しさのあまり、待遇が悪かろうとほとんどガン無視状態になる上、逆にその会社で成果を上げまくってエリートになってやろう、とすら考えることもあります。
例えば私の事例ですが、年間休日が120日を下回っていたにも関わらずまさに上記のガン無視状態でしたので、土曜日なのに出勤日な上、有給がカツカツです・・・
具体的な対応策ですが、上記と被りますがまず譲れない条件を決めて、それを絞ることです。
もう一つは、その「譲れない条件」に関して少しでも怪しいところがあれば、別の会社も受けてみることです。
特に、労働条件は長期間付きまとってくるため、場合によっては定年まで休みがカツカツな働き方、といった事態も考えられます。
また、転職という行為もリスクがありますし、条件が自分に合わないまま受け入れてしまうと、結局またリスクのある転職をしてしまう可能性もあります。
ですから、安易に妥協すると後悔の恐れがあるわけですね。
そもそも就活と転職は違う
最後に、そもそも就活と転職は違うわけですね。
就活と転職活動をしてきて感じたことは、
・就活は量
・転職は質
という事です。
転職の場合、就活と違ってタイムリミットがないため、その分じっくりと計画的にやるのが重要だと感じましたし、採用側も即戦力を求めているという点でも質を重視していると分かりました。
特に、私が転職活動をやっていた当初は、就活のように面接の数さえこなせば未経験だろうとどこかは受かると勘違いしてしまったため、
・経験が活かせる業界を選ぶ
・未経験でも、例えばWEB業界であればブログを運営するなど、力を付けようとする
という対策まですれば、また違う結果になっていたでしょう。
最後に
長々とお話ししてきましたが、私にとって最も大きかった失敗は、焦って内定承諾したことです。
当時は、就活の頃の感覚が染みついたまま仕事を探していたのと、内定が出た嬉しさで待遇が自分に合わなくても無視してしまったのが原因でした。
よく考えてみると、就活のように一定期間の間に決めなければならない、というのはないため、その分慎重に仕事を吟味しなければなりません。(在職中に転職活動をするのであれば、経済的余裕がある分なお慎重さに力を入れるべきでしょう)
ということから考えると、特に応募先の条件が自分が最も優先するものと少しでもずれていれば、もうその会社は候補から外すべきであるわけですね。
今回は以上となります。ぜひとも、より好きな働き方に巡り合えるような転職ができればと思います。