就職か転職しようとする時、多くの場合は激務だけは嫌かと思います。
「給料はどうだっていいから、プライベートが欲しい」
「前の職場が自由時間無すぎて散々だったから、次はブラックだけは嫌」
と思うことも。
私自身は
でも、労働集約型はきついだの下請けはダメだのと色々書いてきましたが、共通するのはやはり利益率が高いか、その会社が儲かっているかどうかで激務云々が決まるでしょう。
当たり前ですが、売上に対する利益が高ければそこまで従業員が働かなくても稼げるので、理論上長時間労働をしなくて済みますから。
しかも、高給=激務というイメージもありますが、利益率が高いと人件費に回す余裕が生まれるので、実は仕事が楽なのとは別に高給というおまけもつきます。
そこで今回は、激務が嫌な場合、なぜ利益率が高い業界に就くべきかについて詳しく解説していきたいかと思います。
ただ注意点として、まず上記の特徴はあくまで傾向であり、例えば不動産のように1物件を売った時の利益は莫大でも激務の場合が多い、といったこともありますし、その仕事のきつさについては、厳密には仕事内容そのものだけでなく会社自体の文化まで関わりますので、そのあたりについてはご注意いただければと。
楽な仕事に就きたいのであれば、利益率が高い仕事にするべき理由
それなりの待遇にするための余裕がある
何より、それなりに待遇を良くするための余裕があります。
利益率が高いと、無理に人件費を削らなくてよいからですね。
あとは冒頭で書いた通り、人間がそこまで手を動かさなくても稼げるので、少なくとも理論上長時間労働をする必要がなくなります。
よく「大手企業のほうがホワイトになりやすい」などと言いますしそういうイメージがはびこっていますが、私としては正確には会社の大きさというより、利益が上げられているかどうかが関係すると言えます。
逆に、大手なのにブラックな企業の名前も実際よく見かけるでしょうし。
私も利益率の高い会社で勤めたことがありますが、後述のように労働集約型かつ中小なのに休みの日が結構多かったこともありますね。(むしろ休み過ぎなんじゃないかと思ったことも。)
あとは、仮に長時間労働が発生しても、その分の残業代とか休日出勤手当はきちんと出ましたし、それなりに稼ぐこともできました(笑)
ということを考えると、それなりの待遇を施せる余地があるという意味で、利益率の高い業界か会社に就くべきだと言えます。
例え労働集約型だったとしても、そこまで大変でない
次は、例え労働集約型だったとしても、利益率が高いとそこまでブラックではなくなります。
労働集約型だけど利益率が高い業界というのは、例えば私が属していたコンサル業のように、無形商材を扱っているものを思い浮かべてもらえればいいです。
厳密には、「労働」集約型である以上それなりに労働はしないといけませんが、少なくとも「めちゃくちゃ大変」というわけではないですね。
人が手を動かすといっても、仕事か商品1件あたりの利益が大きくなるので、そもそもあまり手自体を動かす必要がないわけです。
私の場合だと、例えば上記のようにコンサルで働いていましたが、労働集約型のはずなのに年間休日は130日近くありましたし、実際にほぼ会社カレンダー通りに休むことができましたから。
もちろん、繁忙期で納期に近い仕事をいっぱい抱え込んでいるとそれなりに残業も発生しますが、それ以外の時期だと仕事量的に毎日定時で上がることもできました。
逆に、せっかく資本集約型(メーカー等)だったとしても、会社の利益率が低いと全てぶち壊しに近い状態になってしまいまして、例えば私の家族は工場勤務でまさに「資本集約型」の会社で働いていましたが、
正社員なのにパートと変わらない会社はそのままいると危険な理由!
のように、その会社は下請けでどうしても利益率が少なくなりがちでしたので、例えば正社員なのに給料がパートと変わらなかったり、休みの日が年に105日しかなかったりと、ホワイトなイメージである「資本集約型」とは程遠いです。
ですから、私としては労働集約型云々よりも大前提として利益率を重視した方がよいと言えますね。
儲かる産業なので、経営が傾いてブラック化する恐れが少ない
基本的に、利益率が高い=儲かる産業なので、経営が傾いてブラック化する恐れも少ないです。
ここで言う「儲かる」というのは、ライバルが少ないか明確な差別化が出来ていて、かつ需要もそれなりにあることで、(場合にもよりますが)そういう状態だと原則的にはその会社は潰れにくくなります。
逆に、もし差別化ができていないか需要があまりにも縮小していると、儲かっていなくて待遇も良くないはずです。
私の例ですと、前述のようにコンサルで利益率が高い会社に勤務していましたが、最近だと新型コロナが蔓延していたにも関わらず、休業に追い込まれるどころかボーナスがフルで支給され、決算賞与までしっかり出ました。(一応、官公庁が取引先だったのもありますが)
ただ、この経営が傾きにくいのはあくまで傾向であり、前述のコンサルの例だと、さすがに経営が少し怪しくなりましたから。
しかし、それでも上記のように休業までには至らなかったわけですから、利益率というのは我々労働者からすれば一見関係なく見えても、結構重要なわけですね。
高給というおまけ付き
中には「給料はどうだっていいから、プライベートが欲しい」と感じるかもですが、利益率が高いと、実はプライベートとは別に高い給料という「おまけ」も付いてきやすくなります。(もっとも、「ド高給」というわけではないですが)
先ほどの話と似ていますが、会社自体が儲かっているので人件費に回すための余裕も大きいからですね。
あとは企業にとっても、高い給料を払った方が当然ながら人が集まりやすいですし。(話が逸れますが、実際に求人詐欺などで給料を高く見せていることもありますし)
実際に、コンサルとか金融、商社といった業界が高給という話をよく耳にすると思いますが、あれもまさに売り上げに対して利益が大きくなりやすいビジネスモデルだからですね。
私も前述のようにコンサル勤務でしたが、ボーナスが何と5~6か月分出たことがありますし、住宅手当とかも4万円近く出たことも。
しかも、年収が新卒2年目にして総支給で400万円を超えたこともありますし、3年程度で400万円以上も貯金したことがあります。
私も大学の就活当時は、「給料なんかどうだっていい」というような感じでバカにしていましたが、実際にそれなりの給料を貰ってみると結構違う思いをしました。
最後に:できれば新しい企業体質の方がよい
というような感じで、「利益率が高い会社に行くことができれば仕事が楽になりやすい」的な主張をしてきましたが、私から付け加えさせていただきますと、できれば企業体質が新しい方がよいです。
建設・土木とか金融のように、要は古い業界だと体質が古い傾向があります。
話が矛盾しているように見えますが、要するに会社の文化の問題で、せっかく仕事自体は激務でないのに、体質が古いと苦労を美徳とする文化のせいで、結果的に長時間労働を半ば強いられることもあるからですね。
よく「昭和体質だとしきたりが~」と言いますが、私の経験上まさにそうでして、例えば酷い場合だと「男なら残業しろ」と言われたこともあります。
あるいは、いわゆる「紙ハンコ文化」のように、IT化が進まず昔の業務方法に頼っていると、やはり(今に比べて)非効率なことをする分だけ労働時間が結果的に伸びることも。
あるいは、企業体質が古いと、仕事内容ではなく人間関係や雰囲気的にも合わなくなる可能性がありまして、要は体育会系の部活っぽくなる傾向があります。
というような感じで考えると、もっと楽に働きたいのであれば、利益率とは別に会社の体質も古くないかどうかを見るべきでしょう。
それでは、今回は以上です。