向こうから求人を持ってきてくれる転職エージェントですが、求人がいまいち微妙だったことはないでしょうか。
私も、今の職場へ転職する以前までは転職エージェントを使ったことがあるのですが、自分の希望とはまるでハチャメチャな方向の求人まで紹介されたこともあります。
ところが振り返ってみると、紹介してほしい求人の範囲を広め過ぎてしまったり、転職する際の希望の優先順位がハチャメチャだったりしました。
「そもそも選んだエージェント自体が間違っているんじゃないの?」という意見もありそうですが、どのエージェントでも同じような反応でした。
一方、面接や志望動機など求人以外の面では、不安なことについてできるだけ細かく相談したところ、あまりにも刺さるような回答過ぎてびっくりしたこともあります。
転職エージェントというのは、アパート探しでいう不動産会社のようなもので、(業者自体の問題もありますが)どれだけ自分が望む条件を伝えられるかでも、紹介される案件の質を左右すると感じました。
今回は、過去の経験をもとに、私が考える転職エージェントを使い倒すための方法について紹介したいと思います。
・転職エージェントを上手く使う方法3選
・上手く使い倒すことによるメリット
・最後に
という構成で解説していきましょう。
関連記事:【転職】ハローワークとエージェント、どっちがすごい?特に経験者であればエージェントの方が強いという話
「転職エージェントが的外れ」を避けるために
(大前提)希望に優先順位を付ける+絞る
大前提ですが、まずは希望に優先順位を付けて絞ることです。
私の場合、過去を振り返ると転職の目的が何ともハチャメチャでしたね。
転職活動当初は、
・新しい雰囲気の会社がいい
・前の会社の知識を生かしたい
・成果がしっかり給与として反映されたい
の3つの軸がありましたが、ある時は1つが最優先、ある時は別のものが最優先、なんて事態に陥っていましたから。
当然ながら、それぞれの軸ごとに注ぎ込むエネルギーが分散される、または全部完璧に揃っている求人を探すハメになりました。
例えば、狙う業界がバラバラのため、それぞれの業界に対して全部1から選考対策をしてしまいました。
その結果、それぞれ1から対策する分、脳のメモリ(のようなものに)すごい負荷がかかっていましたし、面接でも当たり障りのない回答しかできませんでした。
あと、そもそも上記3つを全て兼ね備えている会社なんてそこまでないでしょう。
特に、1番目の「新しい雰囲気の会社がいい」の軸と2番目の「前の会社の知識を生かしたい」の軸とでは、それぞれ古い体質の業界と最新鋭の業界とが相性が良いと考えられ、それぞれ条件的に相反(矛盾?)していましたので、選考対策で苦労する原因でした。
この失敗から、希望に関しては絶対に譲れない条件を一つ(あるいはごく少数)だけ特定してから転職活動に臨むべきだったと反省しています。
関連記事:転職の際に「なんでもいい」がNGだと思う理由3選と対策
転職エージェントへの丸投げ相談はダメ
次は、丸投げするような相談を避けることです。
学校や職場でもよく耳にしてきたと思いますが、「どうすればいい?」「~ってどうやってやるの?」というように、相手に丸投げする質問は避けるべきだと教えられたことはないでしょうか。
これだと相手の時間を無駄に奪うどころか、「じゃあ、まず○○はどうなの?」と、そもそもの状況を振り返ることになる分、自分にとっても時間の無駄です。
あるいは、相手にとってそもそもの状況が詳しく分からないので、表面的で当たり前な回答しか返ってこないでしょう。
ですから、「○○で躓いていて、XXをすることで対策しようとしているが、~~という結果になることはあるだろうか?」といった具合に、自分でもコストを負担するような細かく聞くような相談がよいです。
私もエージェントとの相談で、「志望動機で○○と答えようと思っているが、面接官から~~と思われることはないだろうか?」というような聞き方で相談したところ、「○○では駄目、XXと答えないと相手にとって印象が悪い。」というような的確な回答が得られましたね。
少なくとも表面的な一般論ではありませんでしたし、逆に上記でいう「XXと答えないと」の部分がもう隅々まで具体的すぎて予想外でした。
はっきりと自分の希望を伝える
最後は、はっきりと自分の希望を伝えることだと思います。
これも個人的な失敗でしたが、相手に気を遣いすぎて失敗しましたね。
そもそも、自分が望む環境に行くのが目的で、相手に嫌われないのが目的ではありません。(確かに服装や遅刻をしないなど、最低限のマナーは守らなければなりませんが)
実際に私は、希望条件を聞かれた時、遠慮しすぎたせいでいまいちグッと来ない求人ばかり紹介されたこともあります。
いざ担当者との面談が始まると、つい「こういう希望を出したらわがままと思われないか・・・」といった心配ばかり頭をよぎってしまい、そのせいで当たり障りのない希望ばかり伝えてしまいましたね。
一方、転職とは直接関係がなくて恐縮ですが、過去にアパートを探していた時、不動産会社に勇気を出してはっきり「こういう条件でないとNG」と伝えたことで、より住みたかった物件に住むことができました。
当時は、とにかく防音性を重視していましたから、「これだ・・・!」という部屋を紹介してもらえました。
転職エージェントも不動産会社と同じく“紹介業”のため、このような考えは適用できるはずだと考えております。
ただ最初の項目でもあったように、なんでも完璧にそろえようとすると求人がほとんど来ないこともあるため、前述の物件探しの事例のように「とにかくこれ」という条件を一つ(あるいはごく少数)に絞ることをお勧めします。
メリット
ドンピシャな対応をしてもらいやすい
前述の通り、まずはドンピシャな対応をしてもらいやすいことです。
この「ドンピシャな対応」をしてもらえるのが何よりも大きく、一番の目的である、
・より行きたい環境に行く
・嫌いな仕事とおさらばする
というのが実現できるからです。
あとは、転職エージェントの強みである「利用者に合わせて求人を紹介する」という面を最大限に引き出すことができますね。
単に会社が変わるだけで、結局また嫌いな人や環境と付き合う羽目になる、ということも防ぎやすいです。
労力に対する効率がよい
もう一つは、労力に対する効率が良くなることです。
就活はともかく転職の場合、ただでさえエージェントとの面談や会社の面接で何日も潰れるでしょうし、そのために有給をごっそり使ってしまうかもしれません。
私の場合、有給が残り1日を切った事もあり、時間単位で面談のために有給申請をしたことすらあります。
ですから、できるだけ一発でグッとくる対応をしてもらうことで、もっと行きたい職場に出会いやすくなる上、休暇も本当に自分のために使うことができます。
特に、これだけ手間も自由時間もかけた結果が散々だったとなると悲惨ですし。
最後に
以上、私が考える転職エージェントを上手く使う方法とメリットについての解説でした。
なお、「そもそも転職エージェント自体を間違えたから、求人が的外れだったんじゃないの?」という意見もありそうですが、複数のエージェントを使ってみたところ、どのエージェントでも同じような対応でした。
前述の通り、こういう“紹介業”というのは、自分が望む案件を紹介してもらうサービスですので、(業者自体の問題もありますが)いかにして自分の希望を伝えられるかで結果が変わると思います。
「当たり前じゃん」と思うかもしれませんが、言葉で言うのと実際にやってみるとではかなり違っていて、手間の割には案件が自分にとって的外れというのは、思っている以上に損失が大きいです。
少なくとも私は、もう懲り懲りなくらい時間を無駄にしました。
上記のような考えは、転職エージェントに限らず、例えば派遣会社や不動産会社など別の分野にも応用できると考えております。
ですから、これから転職エージェントを利用する機会があれば、ぜひ本記事でご紹介した方法を使っていただければと思います。
今回は以上となります。