転職か就職で応募書類を作成する時、何よりも厄介なのが「なぜ御社」だと思います。
業種であれば何となくその業界の特徴は分かるでしょうし、転職の場合だと退職理由であれば比較的すぐに思いつくでしょう。
ところが志望動機となると、途端に思いつかなくなりがちだと思います。
一見すると同じ業界であればどの会社でも似たような感じがしますから、何なら「志望動機なんてねぇよ!その仕事ができるんだったらどこでもいいんだよ!」と思うことも。
そこで今回は、「当社を選んだ理由」を思いつくための方法を紹介したいと思います。
そして結論ですが、やり方はシンプルで企業研究をこなすことです。
ただ、企業研究といってもその会社のことを全て調べつくすことは正直面倒くさいでしょうから、今回は特に押さえるべき箇所について解説していきたいと思います。
なお今回紹介する押さえるべき箇所について、実際に私も調べてみましたが、まず一見同じ仕事でもよく見るとやはり会社独自の強み等が浮き出てきますし、そこから自分にとって合っているかどうかまで分かります。
しかも、その自分に合っていそうな面を実際に面接でアピールできたのか、内定にまで漕ぎつくことができましたので、参考になるかと思います。
「当社を選んだ理由」がない場合の対処法
そもそも「何をしたいか」を明確化しないと始まらない
大前提ですが、自分が何をしたいかを決めないといけません。
それも、言語化レベルでの明確化。
何をしたいかを決めないと、会社探しの時に行き当たりばったりになるからですね。
まず「やっぱこれがいい、やっぱこれがいい」といった感じで会社探しがハチャメチャになりますし、例え内定が出たとしても、その内定先は心から行きたかった会社ではないため、すぐに辞める恐れすらあります。
私の場合だと、志望動機がめちゃくちゃになることがありました。面接で突っ込まれる過程で色々矛盾してきて焦ったことも。
あとは、ネット上に書いてありそうな表面的な内容になったこともありました。
ですから、何がしたいかを言語化レベルで決めないといけないわけですね。
といっても、いわゆる将来の夢とかやりたい仕事なんてないと思いますので、私としては働き方に目を向けるとよいです。
例えば、
・リモートワークが普及しているかどうか
・給料は安くてもいいからとにかく休みが多いか
・労働時間ではなく成果で給料が変動するかどうか(歩合制等)
といったものですね。
そういう働き方を実現する「手段」として、どんな仕事がいいか・どんな業界がいいかを決めると、やりたいことが見つかりやすいかと思います。
会社の事業内容と実績を把握
次は、応募しようとしている会社の事業内容と実績を把握することですね。
何より、その会社の特徴とか独自に力を入れていることそのものですから、まさに「その会社でだからできること」を見つけられます。
できれば事業内容だけでなく実績まで把握したほうがよく、その会社のどこが自分と合っていそうかが分かるからですね。
私の場合だと、就職とか転職活動当時は、なんか選考が通らないなぁと思っていましたし、何かの呪いかとすら思っていましたが、よく振り返ってみると、やはり事業内容とか実績を読み込んでいなかったですね。
面接でも、アピールでいまいち熱を込めることができず、自分でも何だか表面的だと感じたことも。
そこで、事業内容と実績を重点的に読み込んだことで、
「この会社は○○に強いだろうな」
「ということは、自分の過去の経験も生かせそうだ」
と想像できましたし、そのおかげか内定にまでこぎつけました。
面接当時でも、今までよりも熱を込めることもできましたし。
というような感じで、受けようとしている会社の強み等を知るのであれば、事業内容+できれば実績まで把握しておいた方がよいです。
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会社HPや求人の「求める人物像」と口コミを読み込む
あとは、会社HPや求人の「求める人物像」および口コミを読み込むことです。
上記の事業内容云々と同様に、その会社のどこが自分に合っているかをアピールできますし、それも別の角度からアピールすることができます。
そして、どちらか一方ではなく「求める人物像」の項目も口コミも両方読むことで、多方面で「応募先で求めていそうな人物像」を読み取ることができます。
特に、口コミまで読み込むことで、会社自身の主観が含まれないリアルな雰囲気が分かりますから、雰囲気からどういう性格とか気質の人物が活躍しているかが推測できます。
私の場合だと、応募しようとしている会社の口コミとHPから、「ジェネラリスト」や「自分から動くというより、上の人間のいう事をよく聞ける人が活躍しているんだな」と読み取ることができました。
そして、自分の性格とか気質を分析して、応募先の会社に合っていそうな面を見つけ出して面接でアピールすることができました。
というような感じで、選考でもいわゆる「自分の長所」がその会社に合っていそうとアピールする意味で、口コミとHPの「求める人物像」の項目を読み込んだ方がよいです。
「社会貢献したい」は実はNG
最後に付け加えると、「社会貢献したい」アピールは実はNGですね。
一見、志望動機に「社会貢献」というワードを入れると良さそうな感じがしますが、実は意味がないです。
公務員とかボランティア団体ならともかく、民間企業というのはあくまで利益を上げる団体だからですね。
言い方がドストレートですが、自社を儲けさせてくれる人が欲しいわけで、社会貢献というのは結果的なものです。
そう言う私も、一時期はやたら「社会貢献したい」アピールをしてしまったことがあります。
当然ながら、面接でもいまいち採用担当の心に刺さるようなアピールはできませんでした。
当時は、「世のため人のため」という謎の意識の高い使命感がありましたし、酷い場合だと、大学の就活の頃は研究職を志願していましたが、公的な研究と民間の研究を一緒くたに考えてしまい、「どちらもこの世の謎を解く」ものだと考えてしまったことも。
今でこそ、民間というのは上記のように利益のために活動していると理解していますが、以上の事例から、何でもかんでも「社会貢献したい」と主張すればいいものではないと実感しました。
最後に
というような感じで、「なぜ御社」を考える方法について解説していきました。
具体的には、私の経験上事業内容や実績、そして求める人物像は根幹な部分であり、これらだけでも押さえたほうがよいでしょう。
なおよくネットで、「御社を選んだ理由」を考えるには業界研究とか企業研究をしろという意見を見かけてきましたし実際に私も同感なのですが、具体的にどうすればいいかについての意見をあまり見かけませんでした。
そして何より、基本的にはその会社1社だけでなく何社も受けると思いますので、1社のことだけで全部調べ尽くすとなると、場合によっては面倒くさくてやってられなくなるかと思います。
ですから今回は、特に調べるべき事項をピンポイントに絞り、それぞれについて具体的に解説していきましたので、ぜひとも参考となれば幸いです。
それでは、今回は以上です。